カリキュラム

3~4年次の科目の概要

基礎科目
  春学期 秋学期
数理システム基礎       
           
           
           
           
基幹演習 数理ゼミナールⅠ
※必修科目
数理ゼミナールⅡ
※必修科目
   
専門科目
数理 整数論 応用代数学
   応用幾何学
積分論 応用解析学
数学史 応用微分方程式
情報統計 数理統計Ⅰ-数理統計学の応用- 数理統計Ⅱ-ビジネスの数理科学-
  金融・投資の統計科学 -金融工学の基礎-
数値解析Ⅰ-数値解析の基礎- 数値解析Ⅱ-数値解析の発展・応用-
応用数理 応用数学Ⅰ 応用数学Ⅱ
数理計画法 計算代数
共通共通 数理システム特別講義Ⅰ 数理システム特別講義Ⅱ 
卒業論文Ⅰ
※必修科目
卒業論文Ⅱ
※必修科目

太字の科目(「数理ゼミナールⅠ,Ⅱ」、「卒業論文Ⅰ,Ⅱ」)は必修科目。

数理ゼミナールI(3年次)

数理科学の様々なトピックについてゼミナールを行う。数名の担当教員が提供するテーマから学生が1つ選択し、その教員の講義を聞いた上で、学生が自ら専門書を読んで内容をまとめて、発表するという形式を取る。これらのゼミナールを通して、数理科学に関する深い知識を修得し、かつゼミナールに対する姿勢や考察力・表現力を身につけることを目標としている。この科目は必修科目「卒業論文」の導入期教育として位置づけられている。

数理ゼミナールII(3年次)

「数理ゼミナールI」に引き続き, 数理科学の様々なトピックについてゼミナールを行う。数名の担当教員が提供するテーマから学生が1つ選択し, その教員の講義を聞いた上で, 学生が自ら専門書を読んで内容をまとめて, 発表するという形式を取る。これらのゼミナールを通して, 数理科学に関する深い知識を修得し, かつゼミナールに対する姿勢や考察力・表現力を深めることを目標としている。この科目は必修科目「卒業論文」の導入期教育として位置づけられている。

整数論(3年次)

不定方程式の解法や素因子分解を解説する。素数に関連して, フェルマ素数やメルセンヌ素数、双子素数等を紹介する。素数が無限に在ることを証明し、数値データを通して素数定理の主張を紹介する。2元2次の不定方程式等を通して代数的数体の整数環を導入する。2次形式の同値類と2次体のイデアルの対応も扱う。ここで、単項でないイデアルが必要になる。フェルマ予想のうち、低い次数の場合も扱い、また、3次のThue方程式に関連してcos(2π/9)の生成する体など、3次以上の体も紹介する。

応用代数学(3年次)

離散対数暗号やRSA暗号の仕組みを解説して, 公開鍵暗号の入門講義をする。簡単な秘密鍵暗号を紹介した上で, 鍵の配送の問題を指摘する。その上で離散対数暗号やRSA暗号の仕組みを解説する。解読の困難さについては直観的な説明にとどめるが, 素数の重要性や少ないbit数で大きな有限群を作ることの重要性を述べて楕円暗号を導入する。符号理論と関連させて, 有限体を使った簡単な符号の構成法も紹介する。大きな整数の計算法や素数判定法の例を解説する。

応用幾何学(3年次)

コンパクトリーマン面論を位相幾何学的、複素多様体論的に展開し、具体例として楕円曲線について解説する。位相空間の基礎から始めてホモトピー類、基本群、被覆空間を導入し、普遍被覆空間の存在を証明する。複素多様とその上の解析関数を定義し、複素多様体間の解析写像を定義する。リーマン面を1次元の複素多様体として定義し、その上の微分形式の定義とその意味を述べ、道に沿った積分を定義する。そして単連結リーマン面を分類する。ワイヤストラスのp-関数を使って楕円曲線を定義し、その性質を調べる。

積分論(3年次)

まず、ユークリッド空間のルベーグ可測集合とルベーグ測度について解説する。但し、σ加法性やσ加法族など、測度空間一般に通用する概念を強調し、ボレル集合の解説も行なう。次いで、ルベーグ(ボレル)可測関数とルベーグ積分を定義し、その性質、特に各種の収束定理や重積分の順序変更を保証するフビニの定理を解説する。応用として, 具体的な関数空間L^pとその完備性や共役空間の表示であるリースの表現定理にも触れる。別の応用として、単調関数の決める測度やその測度の上での積分であるスティールチェス積分も解説する。

応用解析学(3年次)

現代の微分方程式論に不可欠な関数解析について解説する。バナッハ空間とヒルベルト空間について、その一般的性質と具体例を示したあと, その上の線形作用素と線形汎関数の性質を解説する。一様有界性定理、開写像定理, 閉グラフ定理などの重要な定理を解説する。共役空間を定義することで、バナッハ空間には弱収束という新しい位相が生まれ、共役作用素が元の作用素と同じスペクトルを持つことに触れる。さらに、熱方程式や波動方程式などの時間発展方程式の基本解の抽象形といえる半群とその基本定理であるヒレ・吉田の定理を解説する。

応用微分方程式(3年次)

偏微分方程式は自然科学のみならず、金融工学におけるブラック-ショールズ方程式に代表されるように 様々な分野において重要な方程式である。この講義では偏微分方程式の入門的部分を解説する。まず有名なCauchy-Kowalevskyの定理を紹介したあと、2階偏微分方程式の分類を行い、放物型、双曲型, 楕円型それぞれの典型的な問題について詳述する。講義はなるべく具体例を示しながら丁寧に進めるので, 放物型では熱伝導方程式を主として扱い、双曲型では波動方程式、楕円型ではラプラスの方程式などいずれも応用上有名な方程式を扱い、これらについて詳しく講義を行う。

数理統計Ⅰ(3年次)-数理統計学の応用-

数理統計学とは,不確実性のあるデータの解析に対する方法論を与えるものであり,統計的推測の論理などを数学的に整理したものである.近年においては,データ解析において,現実に観察される現象の特性を客観的に把握し,そして,その観察・把握した結果と整合的な計量モデルを推定し,その計量モデルを通して理論的類推・説明を行うといった帰納的な統計的推論方法の重要性が高まってきている.本科目は,不確実性のあるデータを解析する上で重要性の高い多変量解析手法,及び,各種統計モデルを学ぶ.

数理統計Ⅱ(3年次)-ビジネスの数理科学-

世の中の不確実性が増大していく中で,国の政策,企業経営,事業投資,マーケティング・ブランド戦略などありとあらゆる分野において,適切な意思決定及や効果的な戦略・戦術をとる上で,将来を予測し,いかに有意義な情報を収集するかが必要不可欠となっている.本科目では,企業の経営・マーケティング・ブランド戦略に関する数理的な解析方法として重要である時系列解析,ゲーム理論の基礎を学ぶ.

金融・投資の統計科学(3年次)-金融工学の基礎-

近年においては,企業をとりまく経営環境の不確実性が増大していく中で,金融機関をはじめとして一般事業会社においても,企業経営における事業投資,資金運用,資金調達の各領域においてリスクマネジメントの重要性が認識されはじめている.不確実性を伴う経済状況,株式や債券などの証券価格の予測を行う上で,確率モデルや統計的手法が必要不可欠となっている.本科目では,ポートフォリオ理論,株式や債券などの計量的分析,各種リスク分析における確率モデルや統計的手法など金融工学の基礎を学ぶ.

数値解析 I(3年次)-数値解析の基礎-

コンピュータを用いた情報処理および数値解析を学習し, これを通じて数値アルゴリズムの理解, プログラミング, シミュレーション方法の習得を目標とする。受講者によるプログラミング実習を含み、数値計算ソフトウェアの現状を習得する。IEEE754の浮動小数点表現, 丸め誤差, 桁落ち, 情報落ち, 数値的安定性について理解し, 補間法(ラグランジュ補間, ニュートン補間, スプライン補間)と補外法, 最小二乗法, 非線形方程式の反復解法 (二分法, ニュートン法), 数列の収束加速法(エイトケン加速)について学習する。

数値解析II(3年次)-数値解析の発展・応用-

コンピュータを用いた情報処理および数値解析を学習し, これを通じて数値アルゴリズムの理解, プログラミング, シミュレーション方法の習得を目標とする。受講者によるプログラミング実習を含み、数値計算ソフトウェアの現状を習得する。線形連立方程式の解法(ガウスの消去法, LU分解, ヤコビ反復法, ガウス・ザイデル反復法など), 固有値分解(べき乗法, QR法), 数値積分とモンテカルロ法, 常微分方程式の数値解析(ルンゲ・クッタ法, 差分法), 偏微分方程式の数値解析について学習する。

応用数学I(3年次)

講義科目「フーリエ・ラプラス解析」を発展させ,その応用を述べる。フーリエ解析は,一見複雑に見える現象から,法則を引き出す手段として数理科学全体に広範に応用されている。本講義ではフーリエ級数・フーリエ変換について復習しながら,これらを用いた偏微分方程式の解法,超関数とフーリエ変換について概説する。フーリエ変換を組織的に扱うためには超関数の導入は不可欠である。さらに,フーリエ級数の計算法として画期的な FFT についても触れ,フーリエ級数解の発展形としてのスペクトル法に関しても略述する。

応用数学II(3年次)

本講義では, はじめに解析学の基礎事項を解説し, カオス現象, フラクタル図形等について触れる。非線形現象に頻繁に見られる複雑性の特徴であるカオスは, 一見して存在判定は容易であるが, 客観的な判定は困難な場合が多い。カオスの数学的な定義を概観し, その中に潜む自己相似的なフラクタルの特徴を解説する。カオスおよびフラクタルの定性的な特徴と, 定量的な判定法を述べ , その応用をも俯瞰したい。授業ではレポートを課す。

数理計画法(3年次)

経済学や, 情報工学を含む様々な工学分野におけるシステムの設計・計画に際して評価関数を最適にすることが頻繁に要求される。このような最適化問題を方法を数理計画法と呼ぶ。まず, 線形計画問題を解くための基本的な手法であるシンプレックス法について講義する。次に, 組合せ最適化問題の例としてグラフのネットワークの最適化問題を取り上げる。さらに, 一般の整数計画問題について言及する。最後に, 非線形の最適化問題の解法についても簡単に説明する。

計算代数(3年次)

本講義では, 計算代数の中心分野である多項式環のイデアルのグレブナー基底とその応用について講義する。まず, グレブナー基底の定義とブッフバーガーによる計算アルゴリズムについて述べたあと, グレブナー基底を用いた計算代数の代表的なアルゴリズムを紹介する。また, グレブナー基底の一般化として, 多項式環の加群のグレブナー基底や局所的な順序に関する標準基底とについても概説する。最後にトーリックイデアルのグレブナー基底とその応用について述べる。

数学史(3年次)

人類の文明の黎明期から数学は発展を続け, 科学文明を支えだけでなく文明全体に多大な影響を及ぼしてきた。現代社会での数学の役割を適切に考えるには, 古代社会での数学の役割を考える事が極めて有用である。古代東洋社会としてインド, 古代西洋社会としてギリシャを例に取り, どのような社会背景から現代に繋がる数学的概念が生まれたかを解説する。さらに, それぞれの「数学」や「科学」のあり方を対比し, それぞれの社会と文明の特質を考察する。

卒業論文I(4年次)

卒業論文I, IIは4年間の集大成の科目として位置づけられている。卒業論文の指導を受けるものは, 各研究室に配属され, その研究室で独自に設定された卒業論文テーマにつき研究を行う。この研究活動を通して, 研究者として必要な基礎的能力や倫理観を身につけることを目的としている。卒業論文Iは指導教員の指導や適切な助言を受け, 関係する文献等を収集・読解し, 他の協同研究者等との討論を重ね, 問題発見能力および課題探求能力を養いながら理論的思考力を身につけることを主要な内容とする。

卒業論文II(4年次)

卒業論文I, IIは4年間の集大成の科目として位置づけられている。卒業論文の指導を受けるものは, 各研究室に配属され, その研究室で独自に設定された卒業論文テーマにつき研究を行う。この研究活動を通して, 研究者として必要な基礎的能力や倫理観を身につけることを目的としている。卒業論文IIは1年間の卒業論文テーマについての研究の総まとめとして卒業論文を作成する。これを通じて専門知識を高めるだけでなく, 1年間の研究結果をまとめる能力およびプレゼンテーション能力を身につけることを主要な内容とする。

数理システム特別講義I(4年次)

数理システム特別講義Iは主として学科外から講師を招聘し, 数理科学の最新の話題について講義をしてもらう。数理科学は最近, 急激に進化しており, その応用分野も多岐にわたるようになっていて, 以前には想像もできなかったような分野へのあざやかな応用も多い。数理科学を身につけあらゆる分野で柔軟に応用できる人材の育成が数理システム学科の教育目標の1つなので, 学科外から講師を招聘し, 最先端の様々な話題を講義してもらい, 学生の知的好奇心を深め, 数理科学に対する学習意欲を向上させることを目標とする。

数理システム特別講義II(4年次)

数理システム特別講義Iは主として学科外から講師を招聘し, 数理科学の最新の話題について講義をしてもらう。数理科学は最近, 急激に進化しており, その応用分野も多岐にわたるようになっていて, 以前には想像もできなかったような分野へのあざやかな応用も多い。数理科学を身につけあらゆる分野で柔軟に応用できる人材の育成が数理システム学科の教育目標の1つなので, 学科外から講師を招聘し, 最先端の様々な話題を講義してもらい, 学生の知的好奇心を深め, 数理科学に対する学習意欲を向上させることを目標とする。